|
イノベーションを通じた成長
|
アルケマは次世代素材の開発に取り組んでいます。また、効率的なプロセスを考案することで、持続可能な開発に貢献し、お客様とのコラボレーションにより製品の改善や刷新的な用途開発を行っています。すなわち、アルケマの研究開発の専門性は、成長戦略の重要な要素です。
化学の未来に向かって
アルケマにおいて、最も競争性の高い資産の1つとして位置づけられる研究開発。売上高の約2.5%に相当する研究開発予算や1,100人の研究者による高度な技術と共に、世界的なビジネス展開を進めるため現在フランスやアメリカ、日本に7つの研究所を擁しています。
こうしたイノベーションへの取り組み、つまり研究開発予算の約50%が配分される機能製品等の付加価値の高い活動へ投資を行うことで、アルケマは長期的な展望を築くことができるのです。実際、アルケマR&Dは次世代プロセスや次世代製品へ通ずる新規事業を打ち出すだけでなく、特にその利用が近年増加傾向にある再生可能原料の利用や次世代エネルギー問題対策への取り組みを通じて「持続可能な開発」を行なうための研究法も十分に備えています。事例としては、太陽電池/燃料電池、ナノ構造素材の製造過程における機能性樹脂の活用や、最先端テクノロジー/安定した価格で供給が可能なバイオ資源、瀝青添加剤におけるその応用等があります。
機能性に優れ、持続可能な開発のために利用できる刷新的素材
新しいエネルギーと省エネ
太陽電池業界におけるプレーヤーとしてのアルケマ
アルケマの製品は太陽電池のシリコンや電子回路の保護および変換効率に貢献しています。
アルケマの酢酸ビニル含有量の多いエチレンビニル酢酸のEvatane®(エバタン)は信頼性のある接着力でシリコンや電子回路を効果的に保護します。また有機化酸化物Luperox® (ルペロックス)を用いて架橋することにより、優れた透明性や耐久性を与えることができます。
アルケマのKynar® (カイナー)PVDFは、太陽電池のバックシート部材として活用されており、モジュール全体の耐久性の向上に貢献しています。太陽電池に必要とされる、超耐候性、水蒸気バリア性、温度変化への追従性などを有することはもちろんのこと、白色フィルムを用いることにより太陽光を効率良く反射し、発電効率を向上させることができます。
燃料電池用膜の開発
米国King of Prussia(キングオブプルシア)研究所は、燃料電池内部においてキーとなる、膜材料の研究開発を他の部材供給メーカーと共同で行っております。アルケマが持つ、フッ素樹脂を軸とした複合材料の重合技術により、より高効率かつ環境対応性に優れた材料を供給することを目指しております。このプロジェクトは、アメリカのエネルギー省から3年のファンドを得て実施されております。
快適性と省エネをもたらすインテリジェント·ガラス
アルケマは、窓ガラス用ガラス表面処理のために特別に設計されたコーティング添加剤(商品名「Certincoat®」)を開発しました。これは低放射率コーティングと呼ばれ、特に低温あるいは温暖な環境で用いると、建物の内と外との間の熱移動を著しく低減する一方、太陽エネルギーの透過性を高めます。このことにより、住宅や事務所において、快適性を改善する一方で、冬場の暖房と夏場の空調で30%に達するエネルギー節約を可能にします。
優れた機能をもつナノ構造素材
Nanostrength®(ナノストレングス)とGraphistrength®(グラフィストレングス)
Nanostrength®はアルケマ独自のテクノロジーとラジカル・アニオン制御重合技術の融合により生まれた、新しいアクリル系ブロックコポリマーです。特に添加剤として使用された場合、マトリクスの特性を保ちつつ優れた機械特性を付与することが出来ます。
- Graphistrength®はアルケマが開発した多層カーボンナノチューブです。いろいろな材料への分散性に優れ機械物性、導電性、熱伝導性を与えることができます。Graphistrength®の生産拠点はフランス南西のLacq(ラック)研究所にあり、将来の大量生産を見越した、用途開発をはじめ、物理、化学、毒性などの基礎的な研究や改良を日々行っております。
Nanostrength®とGraphistrength®は航空機・スポーツ・自動車・電子電器部品・高機能粘着剤・タイヤ・合成ゴム・熱可塑性エラストマーのような、最先端材料が必要とされる幅広い市場における応用が期待されています。
超分子化学、もうひとつの材料設計方法
アルケマは、これまでに培ってきたアスファルト添加剤エキスパートとしての強みを生かし、植物由来のスープラモレキュラーポリマー(超分子ポリマー)を開発しました。この超分子ポリマーを道路の舗装に使用されるアスファルト混合物中に使用することにより、塗布性の向上、製造・作業温度低下により消費エネルギーの軽減を実現でき、さらにリサイクル性の付与など従来のポリマーにはなかった様々な効果が期待できます。
一般的に、ゴムとは大きな変形を受けてもほぼ元通りの形に戻ることができる柔軟な素材のことを指します。この弾力性は、長い分子が非常に強い結合でお互いにつながっている分子構造に由来しています。
一方、超分子化学とは小さい分子が比較的弱い力で結合しあうことにより、ネットワークを形成してゴムのような素材を構成することを意味します。このような分子は、けし・ひまわり・菜種のような植物油から抽出される脂肪酸から製造されます。この超分子ゴムは外部からの熱、物理的作用を与えることなく時間とともに自己修復し、何度でもゴム変形性を回復することができます。
未来の化学を担う再生可能資源
植物由来資源の活用に秀でたアルケマの技術
アルケマは植物由来の原料を長年に亘り活用してきました。特にひまし油からは一連の高機能製品が生み出され、高機能ポリアミドの代表格であるRilsan® 11のような数々の高付加価値製品が生産されています。またその副生物および誘導体は、香料および食品加工産業に欠かせない物質となっています。
原料の一部またはその全てが再生可能資源に由来しているアルケマの製品には「Arkema Renewables」のラベルが表示され(石油外資源に由来する炭素比率が20%以上の製品、国際標準に基づき第三者機関により試算)、そのロゴマークにより識別することが可能です。これら植物由来製品の売上高は、今日アルケマの総売上高の約5%を占め、2012年までに10%に到達することを目標に掲げています。
医療用途向けモレキュラーシーブ
呼吸器疾患の人々は、常に高濃度の酸素吸入を必要とします。アルケマの子会社であるセカは、空気から濃度90%以上の酸素を作り出す酸素濃縮器向けに、モレキュラーシーブSiliporite®(シリポライト)の新グレードを開発しました。この装置は、ナノサイズの空洞を持った多孔性物質ゼオライトに空気を取り込み、窒素と酸素を分子レベルで分離することにより高濃度の酸素を排出する仕組みとなっています。
お客さまとのパートナーシップ
イノベーションを提供できるサプライヤであり続けるために、アルケマはお客さまとの新しい製品や用途の共同開発を通じてシナジー効果を創出することを最重要課題に掲げています。
このアプローチは、結果として様々なマーケットでのアルケマの存在感、知名度の向上として反映されています。特にスポーツ用品のマーケットでは、様々なブランドとの密接な連携によるコーポレートブランディングキャンペーンを通じて、それぞれのブランド価値の向上に貢献してきました。数多くのスポーツブランドで採用されたアルケマの高機能ポリアミドエラストマーであるPebax®を例に取ると、革新的なサッカーシューズのブランドであり世界初のレースレスアッパーサッカースパイクを開発した「Lotto」、ランニングシューズのトップブランドである「Asics」、2007年ラグビーワールドカップに向けてラグビースパイクを開発した「Le Coq Sportif」、ノルディックスキーブーツの「Fischer」等とのパートナーシップがあげられます。